
シングリッシュってなに?
シンガポール独特の英語の発音、マレー語、中国語などとまざってできた独特の英語表現などを総称してシングリッシュ(シンガポール・イングリッシュの略)と呼ばれます。
多民族国家シンガポールでは、英語、中国語、マレー語、タミル語が公用語として制定されていますが、異民族間でのコミュニケーションは英語になります。
よってシンガポリアンたちは日本人が言うところの「英語ペラペラ」
です。TOEFLのスコアもアジア一・・・というより、ほぼネイティブ、アメリカの大学生レベルの英語力です。しかし発音が独特でなうえに超早口なため、英語を母国語とする欧米人も、慣れるまでは聞き取りに苦労するといいます。
シングリッシュの基本
でも英語が苦手な日本人にとっては、慣れればアメリカ、イギリス英語よりも分かり易いと感じる人が多いようです。
文法を気にしないし、ボキャブラリー数が少なく、表現が非常にストレートなため短く明確で、単語を並べたらけっこう通じるから、なじみ易いのではないかと思います。かえって英語圏に留学経験のある人のほうが、当初の戸惑いは大きいと思います。
■語尾に
lah、ma、one,hoなどがつく
アメリカ英語でいうところの”what are you doing, men!"のmenのような感覚で使います。
また、「no problem, lah?(問題ない?)」のように。lahの語尾を上げれば、疑問形となります。
■文法は気にしない
中国語、マレー語には過去形、未来系はないせいか、英語でも時制は無視されます。主語、三人称や冠詞も無視されることが多いです。
例えば、「I went to school,yesterday,」
「I go school yesterday lah.」のようになります。
また否定形でのbe動詞も無視されます。
「Don' be shy」
は「Don't shy」となります。
■単語の最期の子音は発音しない(無声子音)
これも確か中国語と同じですよね。 「Grand Hyatt」は「グランハイヤッ」、「Japanese」は「ジャパ二ッ」と聞こえます。
■日本語の長音(-と表記するような)を省略
これと無声子音が混ざると、かなり難関になります
。「Orchard roard(オーチャードロード)」は「オッチャロッ」、「Don't walk(ドントウォーク」は「ドンウォッ」・・・と、かなり意味不明になってしまいます。
■単語の反復
電話をとるときは、「hello, hello」、「Yes, I can」は「can can lah」のように使います。
日本語も「もしもし」
「ダメダメ」など反復単語が多い言語なので、すぐに慣れます。
■他の言語との混合
マレー語、中国語を混ぜて使っている表現がたくさんあります。
例えば「alamak(アラマッ)」はマレー語のallah(神)とEmak(母)の混合語で、英語の「oh, my god」と同じように使われます。
「makan(マレー語で食べるの意)」、「kancyon(中国語で短気の意)」 も頻繁に使われます。
■抑揚が中国語っぽい。
発音記号が違います。expensiveは”p”の部分を強く発音しますが、シングリッシュでは”ve”を強く発音します。
以上はすべて会話のみで、書き言葉はきれいな英語をみんな書きます。
親しみやすい感じのことばなので、1週間もたてばlah, lah自然に使っていることでしょう。
消えゆくシングリッシュ
シンガポール政府の方針は、シングリッュ廃絶の方向です。首相が好んでシングリッシュを使う若者達に向かって「シングリッシュ=シンガポール人らしいという固定観念を捨てなさい。」と批判したらしい。これって、日本政府が「日本人はすべて共通語を話せ。」ということと同じで、そんなことは日本ではとうてい受け入れられないことですよね。話言葉まで政府の管理下だなんてちょっと憤りを感じるとともに、シングリッシュに親しみを感じる者としては、なくなっていくことがさみしい感じがします。どこの先進国でも「古きよきもの」
はなくなっていくものなのかもしれません。
この方針に反発して、シングリッシュを使っている人もいますが、政府の方針を受け入れていく人も多くなっていくと思われ、何十年後のシンガポリアンたちはきれいなクィーンズ・イングリッシュを話しているのかもしれません。